絶滅危惧種のマメナシのことを学び保全活動に参加しよう!! 守山生涯学習センターの講座で、初めて
【守山土木事務所】共催の「まめなしのある風景」の講座を開催しました。
サブタイトルは・・・守山区の豊かな自然を感じて、環境保全を体験と題して5回連続の講座が開催されましたので、概要を報告します。

マメナシの花

マメナシの実

【第1回講座】5/27(金)AM
講師の増田教授からは、東海丘陵要素植物である「マメナシ」の育ってきた歴史、「生物・遺伝子・環境の多様性」から
自家不和合性(※1)や自然保護まで幅広く教えていただきました。
参加者は59名で教室は、また超満員。

講義中の増田理子教授
【第2回講座】現地学習 6/3(金)AM
2回目はマメナシの保全活動が進められている小幡緑地と竜巻池のマメナシの自生地を愛知守山自然の会のマメナシ担当の方々の案内で観察しました。
途中、湧き水のPHの測定や、マメナシの実生苗を探してマーキングもしました。

竜巻池のマメナシの実生苗

マメナシの実生苗を探す受講生

開花から2ヶ月、マメナシの果実も大きく育っていました。
【第3回講座】現地学習 6/10(金)AM
3回目はマメナシの保全活動が行われていない状態の雨池と蛭池のマメナシの現状を観察しました。
今回も愛知守山自然の会のマメナシ担当の方々の案内していただきました。
途中、今年の4月に開催された時に蛭池で初めて発見された「マメナシの実生苗」が保全されているのを全員で観察することもできました。


4月の大発見から2ヶ月でマメナシの実生苗も大きく育っており、参加者全員で観察できました。
【第4回講座】現地学習 6/17(金)AM
4回目は竜巻池池畔にあるマメナシでの保全を実際に体験してもらいました。
今回も小幡緑地と竜巻池で保全活動してみえる愛知守山自然の会、竜巻池を美しくする会のマメナシ担当の方々の指導で保全作業を体験しました。
また、今回の現地学習には地元の「グリーンシティケーブルテレビ㈱」さんの取材がありました。

取材を受ける名古屋工業大学の豊田さん(守山区のマメナシを卒論研究中で、今回も講座の応援ボランティアとして参加してもらいました。


マメナシの実生苗が育つ環境を守るためにマメナシの周辺を手刈で除草作業。グリーンケーブルテレビさんも取材中。
【第5回講座】 6/24(金)AM
5回目は、桑名市の石神主査からマメナシ保全の先進事例として、国の天然記念物に指定されている「多度のイヌナシ(マメナシの地方名)」のこれまでの取り組みや保全活動についてのお話を聴くことができ、受講生から多くの質問がありました。
講座の後半は、守山土木から「まめなしのある風景 守山事業」の経緯、学習会、観察会、開花調査、全数調査の報告と毎月開催している「まめなしのある風景 守山事業の事前準備会」の中での検討状況等をお話しすることができました。
講座の最後には、記名式のアンケートをお願いしたところ、多くの受講生の方から今後のマメナシの保全や調査等の活動に参加したいとの回答を頂き、今後のマメナシの保全活動につながる貴重な講座とすることができました。

多度のイヌナシの概要説明中の桑名市文化課の石神主査
【参考:まめなしのある風景 守山事業】
守山区役所のホームページ区政運営方針から抜粋

まめなしのある風景
小幡緑地 緑ヶ池池畔

マメナシ(手前)とソメイヨシノ(奥)
(※1)自家不和合被子植物の自家受精を防ぐ数種類の遺伝的性質の総称である。ある植物個体の正常に発育した花粉が同じ個体の正常な柱頭に受粉しても受精に至らないこと、あるいは正常種子形成に至らないことを自家不和合と呼ぶ
出典:ウィキペディア
担当:守山土木事務所 副所長 坂井 隆広