「大雨に強いまち なごや」に向けた職員の取組み

 昨年台風15号及び19号が立て続けに日本列島を襲い、各地で甚大な被害が発生したことは記憶に新しいところです。このあたりの地域は、幸い大きな被害は免れたものの、近年の気象状況を鑑みると、いつ同じような台風や豪雨に見舞われてもおかしくありません。
 このような状況の中、名古屋市では、令和元年5月に「名古屋市総合排水計画」を改定し、「ともにつくる 大雨に強いまち なごや」の実現を目指し、様々な施策、取組みを展開しています。

 そこで、今回は雨が少ないこの時期における、次の出水期に備えたポンプ施設管理事務所の取組みを紹介します。

 01 水位計
 これは水位計という機器で、その名のとおり、河川やポンプ施設の水位を計測する役割を担っています。
 河川においては、大雨のニュースなどで「氾濫(はんらん)危険水位」といった言葉を耳にされることがあるかと思いますが、これは河川に設置された水位計によって水位を計測し、その数値をもとに発表される情報です。

 一方、私たちの管理するポンプ施設においては、ポンプ施設に流入する雨水の水位を水位計によって計測し、その数値をもとに排水ポンプの運転・停止を行っています。
 排水ポンプはただやみくもに動かせばよいのではなく、今後の降雨予想と水位状況を見極めながら、きめ細やかな操作・制御を行う必要があります。従って、水位計が正常に機能することは、排水ポンプの正常な稼働に直結するため、万が一水位計にトラブルが発生した際には、迅速かつ的確に復旧しなければなりません。

 その万が一に備え、2月3日に荒子川ポンプ所において、水位計に設備的なトラブルが発生した際の復旧方法を習得するための技術研修を行いました。

 まずは、机上で水位計の基本的な構造や想定されるトラブルの内容及びその復旧の流れを確認します。
 02 机上

 次に現場に移動して、デモ機を用いて実際の復旧方法を学びました。デモ機とはいえ実際の現場で使用している機器と同じ機構であり、一人ひとりが実機に触れながら復旧作業を行うことで、スキルアップにつなげます。
 03 現場1

 04 現場2

 この研修は、職員の技術力やトラブル対応力を高めるという目的に加え、研修を受講した職員が次の機会には講師となり、他の職員に技術を継承するという組織力の向上にも寄与しています。

 出水期にポンプ施設が万全の機能を発揮し、職員が最善の排水業務を行うためには、雨が少ないこの時期にこそ果たすべき責任があることを認識し、実践することで「ともにつくる 大雨に強いまち なごや」の実現を目指します。



担当:ポンプ施設管理事務所

上社調節池 見学会


日 時:令和元年11月5日(火) 10:30~11:30
場 所:上社調節池(名東区 上社ターミナルビル地下)
参加者:愛知県理容生活衛生同業組合名東支部の皆さま(約25名)

秋晴れの気持ちの良い青空が広がった11月5日(火)、上社調節池の見学希望を受け、現地を案内しました。

上社調節池は、準用河川植田川の洪水調節池で、上社ターミナルビルの地下2階部分にあります。

       ★

今回は、理容組合の皆さまが、自分たちの街をより良く知るための活動の一環として、施設を見学されました。

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地下の調節池は、およそ小学校のプール120杯分!、35,500m3(導水管貯留量4,700m3含む)の水を貯めることができるので、広がる大空間に感心の声があがりました。

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こちらは流入口、直径3mあります。

外はカラリと秋晴れですが、地下は湿度が高く、じめっとしています。
(夏場はとても涼しく気持ちよいのです。)

普段目にする施設でないこともあり、参加者の皆さまからは、「大人の社会見学としてたいへん良かった!」との声をいただきました!

担当:ポンプ施設管理事務所

「調節池」って何だ??

今年もまた、雨の季節となりました。

緑政土木局では、河川や水路などの施設を多数管理していますが、そのうちの一つに、大雨時の浸水を防ぐため一時的に雨水を貯める「調節池」という施設があります。

今回は、上社ターミナルビルの地下にあり、増水した準用河川植田川の水を貯めるための施設である「上社調節池」と取水ゲートの緊急時操作方法研修会のご紹介です!

上社調節地の構造は、一般的な調節池と違い、現場の条件に伴う特徴的な性質があります。
少し専門的になりますが、断面の模式図は下の図のとおりです。
 image003_20190617115137d7e.jpg

大雨で増水した植田川の水を、取水箇所から上社駅隣りの上社ターミナルビル地下まで約700mにわたって導水しており、高低差もあります。

そのため、調節池が満タンになると、「取水ゲート」が自動的に閉まることで、取水を止めてビルの地下にある調節地から水があふれる事態を防止する構造になっています。

ちなみに、調節池の中はこのような感じになっています。↓↓

・過去記事「上社駅ターミナルビル地下の秘密」のリンク

さて、この「取水ゲート」については、通常、電動で自動的に閉まるように制御されています。
しかし、万が一、停電した場合には、現場で手動操作によりゲートを閉める必要があります。
そんな緊急時でも確実に操作が行えるよう、普段から施設を点検・管理しているポンプ施設管理事務所の職員が講師となり、現場に近い名東土木事務所の職員を対象に、毎年、この時期に研修会を行っています。

現場の取水ゲートでの操作方法の研修の様子です。↓↓
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幸いにして、これまでに手動による操作を行う事態が発生したことがないからこそ、緊急時に備えるため、このような研修の機会を大切にしています。
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大雨時のいざという時には、確実な操作により、水害から市民の生命と財産を守る!
そんな気概を持って、ポンプ施設管理事務所と名東土木事務所の職員が連携して取り組んでいます!

担当:ポンプ施設管理事務所

安全! 安心! 安(アン)ダーパス!

 沖縄が梅雨入りし、さらには5月18日から21日にかけて日本列島が思わぬ大雨に見舞われ、いよいよ今年も雨の多い季節が近づいてきたと強く感じさせられています。

 さて、市内には下の写真のような「アンダーパス」と呼ばれる道路が各所にあります。
道路を走っていると、坂道を下がって、交差する鉄道や道路の下をくぐり、また坂道を上がるところありますよね。

下の写真は港区内のあおなみ線の下をくぐるアンダーパスです。
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 このアンダーパス、雨が降ると雨水が流れ込んできます。
アンダーパス部は周りの地盤よりも低くなっていますので、ここへ流れ込んでくる雨水を自然に排水することができません。
そこで排水するために必要になるのが、ポンプです。

 このポンプ、普段は電力会社から供給される電気で動いているのですが、万が一落雷や台風などの影響で停電した場合、ポンプが動かせなくなってしまいます。ポンプが止まるとアンダーパスへ流れ込んだ雨水がたまって池のようになってしまい、そんなときに自動車が走りこんでくると・・・大変危険です。

 そんなことにならないよう、停電時にも適切にポンプによる排水を行うために、現地には非常用の発電機が設置してあります。
停電により電力会社からの電気が止まると、自動的にこの発電機が動き出し、代わりにポンプへ電気を送ります。

下の写真が発電機です。
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 しかし、発電機は燃料(軽油)で動いていますので、運転が長時間にわたった場合、いずれ燃料切れを起こします。
そんなときは職員が現地に行って燃料を補給する必要があります。

 普段ポンプ施設管理事務所では、これらのポンプや発電機の維持管理を行っていますが、市内全域にわたり大小50か所以上ものポンプ所を管理していますので、万が一同時多発的に停電が発生した場合、一斉に対応するのが困難となります。
従って、ポンプ施設管理事務所と各区の土木事務所との協力体制により、非常時の燃料の補給は土木事務所に担ってもらっています。

 ポンプ施設管理事務所では、毎年6月からの出水期(しゅっすいき)を前にしたこの時期に、各区の土木事務所の職員を対象に燃料の補給の方法や補給時の発電機の操作方法についての説明会を行っています。

 5月21日は守山区管内の3か所のアンダーパスで説明会を行い、守山土木事務所から大勢の参加がありました。
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昨年度新たに設置された守山区神守(かもり)アンダーパスの説明会の様子です。
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このようなスケジュールで説明会を行いました。
無題 (2) (1)

間近に迫った出水期に備え、緑政土木局の職員が一丸となって準備を行っています。

担当:ポンプ施設管理事務所

赤い???の講習会

突然ですが、この見慣れない赤い物体、何だか分かりますか?
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正解は、赤いポンプです!(○○○専用とかではありません)
これは移動ポンプと呼ばれるもので、万が一大雨などで浸水が発生した場合に、このポンプ車を使ってたまった水を排出します。

4月18日に中川区の富船水防倉庫において、各土木事務所の職員が集まり、この移動ポンプの取扱い講習会を行いました。
6月からは雨の多い出水期(しゅっすいき)に入り、緑政土木局もそれに合わせて非常配備体制を強化します。その準備として、毎年この時期に講習会を行っています。

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講習会の講師役は、ポンプのプロ集団、ポンプ施設管理事務所の職員が務めました。
1台の移動ポンプでは、ポンプのセッティング方法を説明し、実際に参加者全員で協力してホースの取り付けなどを行いました。
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また、別の移動ポンプでは、ポンプの操作方法を説明するとともに、実際に水をくみ上げて排水の実演を行いました。
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ポンプ排水良好です!
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移動ポンプの出動機会がないことを願いつつ、緑政土木局の職員が一丸となって、災害に備えた万全の体制を整えている今日この頃です。

担当:ポンプ施設管理事務所・河川工務課

上社駅ターミナルビル地下の秘密

8月7日、名東文化小劇場主催の小学生を対象としたイベントの中で
上社調節池たんけんツアーを行いました。

小学生25名の方が参加しました。

上社調節池は、地下鉄東山線上社駅ターミナルビルの地下にあります。
水害を防ぐために、大雨で急激に増えた植田川からの水を一時的に貯めておく人工の池です。
調節地の説明

貯められる水の量は、小学校のプール120杯分くらいかな。

調節地の導水管
↑ 直径3mの導水管 ここから川の水が調節池へ流れてくるよ。

調節池の中を探検
↑ ここが調節池 暗闇の中、懐中電灯を片手にたんけん♪


連日の猛暑の中、地下の調節池は外気温度より10度ぐらい?低く、ひんやりと涼を感じることができました。





担当:ポンプ施設管理事務所






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